SAP Customer Data Cloudは、顧客のID、アクセス、同意、プライバシーをクラウドで管理するCIAMです。CIAMとは、Webサイトやアプリを使う顧客の登録、ログイン、プロファイル管理などを支える仕組みです。一般消費者向けのB2Cに加え、取引先とそのメンバーを扱うB2B向けの機能もあります。
パスキーやマジックリンクなどのパスワードレス認証、MFA、SSO、顧客プロファイルと同意の管理をまとめて検討したい場合に候補になります。一方、従業員向けIAMとは目的が異なります。対象ユーザーや運用責任を分けて考えることが大切です。
SAP Customer Data Cloudは、顧客登録、ログイン、プロファイル管理の画面と流れを提供します。パスワードを使わない方式として、パスキー、電話番号によるログイン、マジックリンク、ワンタイムパスワードが案内されています。
MFAは複数の要素で本人確認を強める多要素認証です。リスクに応じた認証やアカウント復旧、アカウント保護も顧客ログインの仕組みに含まれます。選定時は、使える方式の一覧だけでなく、どの条件で追加認証を求めるか、端末を失くしたときにどう復旧するかまで試しましょう。
認証と認可も別の役割です。認証は利用者が誰かを確かめ、認可はその利用者が何をできるかを決めます。B2B向けでは認証、ID管理、認可を扱いますが、アプリ側に残す権限管理との分担を決めておく必要があります。
SSOは、一度のログインを複数のサービスで利用する仕組みです。SAP Customer Data Cloudは、顧客ログインにOpenID ConnectとOAuth、SAML連携、ソーシャルIDプロバイダーを接続できます。
Accounts APIとSDKでは、ログイントークン、セッション、ログアウトを扱います。導入前には、最初のログインだけでなく、セッションの有効期間、ログアウト、利用停止時の動作を実際のアプリで確認することが重要です。
SSOとSCIMは同じものではありません。SCIMはユーザー情報の作成や更新を連携するための仕組みです。今回確認できる情報にはSCIMの明確な条件がないため、必要な場合は対応範囲を個別に確認してください。情報がないことは非対応を意味しません。
Accounts APIとSDKでは、登録、ログイン、プロファイル、同意を管理します。管理画面とAPIからは、顧客プロファイル、ID、同意、組織メンバーシップを扱えます。登録時には、プロファイル、好み、同意に関するデータを収集・管理できます。
導入時は、どのシステムを顧客情報の正本にするかを決めましょう。登録、変更、利用停止、削除の各段階で、プロファイルと同意の状態がどう変わるかを確認します。同意は顧客プロファイルと結び付けて管理されるため、取得や更新、撤回をどの業務で行うかも整理が必要です。
B2C向けのCustomer Identityは、Webサイトやアプリを利用する個人の顧客が中心です。B2B向けのCIAMでは、取引先となる組織と、その組織に所属するメンバーを分けて管理します。
B2B Organization Managementでは、組織を管理者が作成する方法と、利用者自身が登録する方法を扱えます。一人のメンバーを、異なる役割で複数の組織に関連付けることもできます。複数の取引先に関わる担当者がいる場合に確認したい機能です。
ただし、入れ子になった組織はサポートされません。親会社、子会社、部門のような階層をそのまま表現したい場合は、自社の組織構造をどう置き換えるかを先に検討する必要があります。
SAP Customer Data CloudはクラウドSaaSとして提供されます。自社でソフトウェア基盤を運用するセルフホストとは責任分担が異なります。セルフホストが必須要件なら、同じ前提で比較せず、提供形態を個別に確認してください。
顧客IDデータは、テナントに割り当てられたデータセンターで処理されます。契約前に、利用できる地域、データの保存と処理の場所、必要なサービスレベルが自社の要件に合うかを確認しましょう。
クラウド基盤の運用は提供側が担いますが、自社側には認証フロー、権限、同意、アプリ連携などの設定と運用が残ります。障害時の連絡や設定変更を含め、どちらが何を担当するのかを明文化しておくと安心です。
公開されている製品ページには標準価格表がなく、デモの依頼や営業窓口への問い合わせを通じて契約条件を確認する方式です。日本専用の円建て料金も確認できないため、無料サービスと考えず、必要な範囲を示して見積もりを取得します。
| プラン | 課金単位 | 料金 | 主な内容 |
|---|---|---|---|
| quote contract minimum | 公式料金の課金単位を参照 | 公開額なし(見積もりまたは個別条件) | 公開product pageでは標準価格表を提示せず、demo requestまたはsales contactで契約条件を確認する。 |
注意
SAP Customer Data CloudはGLOBAL公式料金を基準としています。市場、通貨、契約周期、追加機能を公開前に再確認してください。
見積もりを依頼するときは、B2CとB2Bの対象範囲、ID数、認証方式、組織管理、サポート条件を分けて伝えると比較しやすくなります。課金単位や契約期間も同じ条件にそろえて確認しましょう。
顧客の登録とログインだけでなく、プロファイル、同意、プライバシーまで一体で管理したい場合に検討しやすいサービスです。パスワードレス認証やMFA、標準プロトコルによるSSOを組み合わせたい場合にも候補になります。
B2Bでは、組織とメンバーを分けて扱い、一人を複数組織へ関連付けられる点が判断材料です。一方、組織の階層化が必要な場合は制限に注意が必要です。SCIM、具体的なリージョン、サービスレベル、料金は自社の条件に合わせて確認しましょう。
Q.SAP Customer Data Cloudは何を管理する?
A.顧客のID、アクセス、プロファイル、同意、プライバシーを扱うクラウド型のCIAMです。
Q.パスワードなしでログインできる?
A.パスキー、電話番号ログイン、マジックリンク、ワンタイムパスワードなどが案内されています。利用条件や復旧方法は導入前に確認してください。
Q.B2Bでも使える?
A.はい。組織とメンバーを管理し、一人を異なる役割で複数組織へ関連付けられます。ただし、入れ子の組織には対応していません。
Q.自社サーバーで運用できる?
A.製品はクラウドSaaSとして提供されます。自社運用が必須なら、提供形態が要件に合うかを個別に確認する必要があります。
Q.料金はいくら?
A.標準価格は公開されていません。デモ依頼または営業窓口への問い合わせを通じて、契約条件と見積もりを確認します。
SAP Customer Data Cloudは、顧客認証とプロファイルだけでなく、同意やプライバシー、B2Bの組織メンバーシップまで扱うクラウド型CIAMです。パスワードレス認証、MFA、SSOを組み合わせた顧客体験を設計できます。
選定時は、B2CとB2Bの対象を分け、実際のログインと復旧を試しましょう。そのうえで、組織階層の制限、データ処理地域、運用責任、見積もり条件が自社に合うかを確認することが重要です。
確認日: 2026-08-07(記載の各公式ページで確認。価格などは変わることがあります)
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