Hankoは、Webアプリやモバイルアプリに認証とユーザー管理を組み込むためのオープンソース製品です。パスワードだけでなく、パスキーや2要素認証、SSOにも対応しています。APIと「Hanko Elements」と呼ばれるUI部品が用意されており、ログイン画面やアカウント管理画面をアプリに組み込めます。
提供形態はHanko Cloudだけではありません。GitHubで公開されている版を自社環境で運用する方法と、Enterprise向けのプライベートクラウドや商用ライセンスも選べます。手軽にクラウドから始めたい場合と、自社で運用環境を管理したい場合の両方が選択肢に入ることが特徴です。
Hankoでは、パスワード、パスキー、2要素認証を扱えます。パスキーは、端末などに保存した認証情報を使うログイン方法です。パスワード以外の選択肢を用意したいアプリでも検討できます。
2要素認証は、異なる要素を組み合わせて本人確認を強化する方法です。一般にMFA(多要素認証)という言葉も使われます。Hankoを選ぶときは、対応方法の一覧を見るだけでなく、自社の利用者にどのログイン方法を提供するかを先に決めておくと判断しやすくなります。
Hanko Elementsを使えば、サインインとアカウント管理の画面をアプリに組み込めます。APIも提供されているため、用意されたUIを使う構成と、APIを中心にアプリ側で画面を組み立てる構成を検討できます。
Hankoは、SAML 2.0互換のIdPとのSSOに対応しています。IdPは、利用者の本人確認を担う仕組みです。SSOは一度の認証で連携先へアクセスしやすくする仕組みで、HankoではSP側とIdP側のどちらから始めるログインにも対応します。
SAML SSOで初めてログインした利用者のアカウントを作成したり、既存アカウントへ関連付けたりするJITにも対応しています。企業の顧客が使うアプリなどでSSOを求められる場合は、必要な接続数を料金とあわせて確認することが大切です。
ログイン後のセッションについては、Hanko APIが作成、検証、ログアウトを扱います。セッションCookie、パスキーの認証情報、トークン検証はセキュリティに直結するため、アプリ側との役割分担を導入前に確認しておきましょう。
ユーザーアカウントは、Management APIとDashboardから管理できます。Management APIではユーザーだけでなく、アプリケーションも管理できます。
画面から行う日常的な管理と、APIを利用した処理を分けられるため、導入時は誰がDashboardを使い、どの処理をAPIに任せるかを決めておくと運用を設計しやすくなります。なお、ここで扱うのはアプリ利用者の認証と管理です。従業員向けの社内ID管理とは分けて考える必要があります。
Hanko Cloudは、Hankoが提供するクラウド版です。無料のCloud Starterがあるため、小規模に試してから有料プランを検討できます。
一方、自社環境で動かしたい場合はGitHub版のセルフホストを選べます。Enterpriseではプライベートクラウドや商用ライセンスも選択肢です。Enterpriseには99.99%の稼働率SLAと、監査ログの保持期間を延長する機能が用意されています。
選ぶ基準は、単にクラウドかセルフホストかだけではありません。クラウド版なら利用するリージョンや契約条件を、自社運用なら認証基盤を継続して管理できる体制を確認する必要があります。スリムビューで具体的なリージョンは確認できないため、必要地域の提供状況は契約前の確認項目に含めるのが安全です。
Hanko Cloudには無料のCloud Starterがあります。月10,000 MAU、2 projects、MFA、custom domain、admin dashboardが含まれます。MAUは月間アクティブユーザー数のことです。
有料のProは、月29米ドルで10,000 MAUを含みます。10,000 MAUを超えた分は、1 MAUあたり0.01米ドルです。
| プラン | 課金単位 | 料金 | 主な内容 |
|---|---|---|---|
| pricing plan | 基本料金 | $29/month | Proは月29米ドルで10,000 MAUを含み、超過は1 MAUあたり0.01米ドル。 |
別途確認する費用
| 費用項目 | 内容 |
|---|---|
| MAU | Cloud Starterは月10,000 MAU、2 projects、MFA、custom domain、admin dashboardを無料で含む。 |
| SAML SSO接続 | ProのSAML SSOはconnectionあたり月49米ドル。 |
注意
料金は2026年8月7日に確認したGLOBAL向けの公式情報が基準です。日本専用の円建て料金ではありません。市場、通貨、請求周期、追加費用を契約前に公式情報で再確認してください。
SAML SSOをProで使う場合は、接続ごとに月49米ドルがかかります。基本料金とSSOの接続費用を分けて見積もることがポイントです。Enterprise相当プランの公開額は確認できないため、必要な場合は個別の契約条件を確認します。
Hanko Cloudでは、SAML属性からユーザープロパティへのマッピングを現時点で設定できません。SAML連携元が持つ部署名などの属性を、Hanko側のユーザー情報へ割り当てたい場合は、この制約が要件に影響しないか確認が必要です。
また、認証と認可は別の役割です。Hankoが扱うログインやセッション管理と、ログイン後に利用者が何を操作できるかという権限の判断を混同しないようにしましょう。Hankoを採用する際は、アプリ側で担う範囲も含めて設計する必要があります。
Cloud Starterは試しやすい入口ですが、利用者数だけで判断すると追加費用を見落とすことがあります。SAML SSOの接続数や、Cloudとセルフホストのどちらを運用できるかまで含めて選ぶことが大切です。
Q.Hankoは無料で使える?
A.Hanko CloudのCloud Starterは無料です。月10,000 MAU、2 projects、MFA、custom domain、admin dashboardが含まれます。セルフホスト版やEnterpriseの条件とは分けて確認してください。
Q.パスキーだけでなくパスワードも使える?
A.はい。Hankoはパスキー、パスワード、2要素認証を扱います。アプリでどの方法を利用者へ提供するかは、導入時に決める必要があります。
Q.HankoはCloudでしか使えない?
A.いいえ。Hanko Cloudのほか、GitHub版のセルフホスト、Enterprise向けのプライベートクラウドや商用ライセンスを選べます。
確認日: 2026-08-07(記載の各公式ページで確認。価格などは変わることがあります)
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